今回は爆クラ史上初、打楽器を取り上げてみます。ゲストの池上英樹さんは、ミュンヘン国際音楽コンクール打楽器部門で最高位入賞の打楽器、マリンバ奏者。しかし、そのキャリアスタートは8歳からのドラム。現在はそれこそ、打楽器オールジャンルの奏者として活躍なさっている、私何ぞの世代では、レッドブッダシアターのツトムヤマシタを彷彿とさせる天才の登場です。
彼の演奏をテレ朝の『題名のない音楽会』にて、反田恭平のピアノと共演した、ラヴェルの『夜のガスパール』で初体験した時の驚愕と言ったら!!! こういうセッションでありがちな異種格闘技的なものではなく、池上さんが繰り出していくビートと音色の香気に、ピアノが悶えていくような現場にひたすら驚愕。
クラシック音楽では、お馴染みラヴェルの『ボレロ』の小太鼓、ドラマで主人公が夫のケータイによからぬ女のラインを見つけたときのBGMに使われそうなベートーヴェン作曲交響曲第9番の第2楽章の冒頭、現代音楽では、武満徹を初めとして、多種多様なアンサンブル作品があり、楽器に注目すれば、ティンパニや小太鼓などの定番に加え、メロディーを奏でられる打楽器の長としては、倍音の響きを堪能できるマリンバや、一方では、ガムランや古代中国の“磬”など、20世紀以降、楽曲に大きく取り上げられている世界各地の民俗打楽器もあります。
そういった、多種多彩打楽器ワールドの世界を知り、そのビートに全身を浸してみましょう。今回は、特別に「池上英樹とオタマで共演」にもトライ。家から、「オタマを初めとして、音の出る道具」を持ってきて下さい。(100円ショップに打っているマラカスでも可) で、みんなで合奏するのです!! とすれば、忘れられない一夜になること必須!!
ゲスト
池上英樹(いけがみひでき)
打楽器、マリンバ奏者。8歳からジャズドラム、ロックドラムを始め、様々なジャンルのバンドで演奏。その後クラシック音楽と出会い、その世界に衝撃を受けてパーカッション、マリンバを始める。大阪教育大学を経て、ロームミュージックファンデーション、野村国際財団より奨学金を受け、1997年パリ国立音楽院(CNR)、パリ国立高等音楽院(CNSM)へ留学。1997年第46回ミュンヘン国際音楽コンクール打楽器部門で最高位入賞。その後カールスルーエ音楽大学(KE)で学ぶ。1999年第16回日本管打楽器コンクール打楽器部門第2位入賞。2004年度青山音楽賞、文化庁芸術祭音楽部門新人賞などを受賞。1997年より、パリ日本年記念公演、ベルリン室内楽フェスティバル、ミュンヘンJazz&Moreフェスティバル、 ケルンフィルハーモニーでの公演など世界各地のフェスティバル、現代音楽祭に招かれる。ヨーロッパ各地での演奏活動の後、活動を一時休止し打楽器音楽を一から学び直す。著名なオペラ歌手、ピアニスト、ヴァイオリニストなどに教えを受け、ベルカント唱法を基盤にしたテクニックを打楽器に応用し実践し始める。
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