クラシック音楽の新しい聴き方を提案する、トーク&リスニングショウ、爆クラの今回のゲストは、世界的に活躍するソプラノ歌手である林正子さん。
林さんとは、先の2月に飛騨高山で行った、爆クラpresents 「湯山昭の音楽」や、爆クラアースダイバーvol.3「トンネルのクラシック」に出演していただいたことがあり、公私ともに深い交流がある演奏家なのですが、実は爆クラのゲストにお呼びするのは始めて。
さて、今回は、林さんとともに、クラシック女性声楽を中心とした、ベルカントの音響沼の魅力にずぶすぶと没入していく、という趣向でお送りしていきます。要チェックの曲や歌手についてはもちろんのこと、ヨーロッパで活躍する彼女ならではの本場のオペラ界隈の四方山話、言語と歌唱の問題(これは、サザンやはっぴいえんども意識した「日本語とロック」の問題と同根です)そもそもどういう声の出し方をすればアノ声になるのか、ということをワタクシを実験台にご指導いただく、という公開実験もいたす所存。
林さん、その歌声をたとえるとすると、なんだかいつもヴィンテージスポーツカーが頭に浮かぶんですよ。要するに馬力とエレガンスということで、磨き上げられたシルバーのフェラーリ500TRCという感じが(林さんそうなると、ハンドリングやアクセルやブレーキの妙がすなわち声楽技術ということで、我ながらナイスな例えだと思います)。
マイクでのウィスパーボイスまでの微細な表現力に慣れてしまった耳に、あのベルカントはオワコンではないか?! という疑問は、爆クラが掲げる視点の一つですが、そのあたりも、菊地成孔のアルバム参加や『崖の上のポニョ』のオープニング曲歌唱などの他ジャンル経験豊かな林さんに尋ねてみたいところです。
■ゲスト:林正子(はやしまさこ)
東京都出身。東京藝術大学卒業、同大学院、二期会オペラスタジオ修了。五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。ジュネーブ音楽院にてソリストディプロマを取得後、スイスロマンドオーケストラやナポリテアトロサンカルロ等に客演。東京二期会では「ナクソス島のアリアドネ」題名役、「薔薇の騎士」元帥夫人、「ローエングリン」エルザ、新国立劇場では「魔笛」パミーナ等を演じ、鮮烈な存在感を打ち出す。また、NHK ニューイヤーオペラコンサート、名曲アルバム出演や、映画「崖の上のポニョ」オープニング曲等幅広く活躍。2021年8月、11月には国際的なオペラプロジェクト『ニュルンベルクのマイスタージンガー』エーファ役での出演が決まっている。ジュネーブ在住。二期会会員。
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